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2022年6月23日
複数の業者から同じ人の申込
弊社の管理業務の一環に空室の入居者募集があります。その募集業務の中で次のような事が起こることがあります。 A社「(仮称)山田さんのお申込書を送ったのでご確認お願い致します。」 A社に遅れること数時間後B社「山田さんのお申込書を送ったのでご確認お願い致します。」 ※同じ建物で同じ部屋、かつ山田さんは同一人物です この場合、だいたいA社の方はキャンセルと言ってきます。 何故このような事が起こるのでしょう?弊社の今までの経験ではほとんどが下記のどちらかの理由です。 山田さんの契約金を1円でも安くしたい為、A社で申し込み後に不動産屋をハシゴし相見積もり・・・山田さんの主導山田さんのA社で申し込みした物件の契約を横取りしたいB社のいわゆる飛ばし行為、A社の見積もりを見て1円でも安い契約金提示をB社がおこない山田さんがB社でも申込・・・B社の主導( 1.については物件は満足であるがもしかしたらA社より安く契約できるところがあるかもしれないといった山田さんの考え2.は物件は十分満足であるがもしかしたらもっと良いのがあるかもしれないとA社以外にも行ってみたが無く、ヒアリングでA社で申込済みの物件を知ったB社がA社よりも安くすると甘言したもの いずれにしても山田さんは物件は同じで契約金が1円でも安くなるのであれば良いというのが最優先にあってこのような事になっているのでしょう。もちろん誰しもが安い方が助かるので気持ちは分かります。しかしこの行為は貸主側から見てどうかとなると、必ずしも良い行為とは言えません。 なぜ安くなれば良いと思う山田さんの行為が良くないとなるのでしょうか? それは賃貸物件は貸す側と借りる側の双方があってこそ成り立ちます。どちらか一方の思いだけでは成り立ちません。 契約前の段階では 借りたい側貸したい側・少しでも優良な物件・少しでも安い月々の賃料・少しでも安い契約金・少しでも早い空室解消・少しでも高い月々の賃料・少しでも優良な契約者 このようにそもそも貸す側と借りる側では求めているものが違います。 借りる側の求める『少しでも優良な物件』については貸す側も『少しでも早い空室解消』を目指すため費用対効果を考えながら良好な物件とみて頂けるようリフォームなど様々な事を行い結果として資産価値が上がるのでお互いにウィンウィンの関係となります。(過去記事※少しでも優良、少しでも…) 借りる側の求める『少しでも安い月々の賃料』はその賃料に見合う以上の優良な物件かどうか、貸す側の求める『少しでも高い月々の賃料』は空室期間が短くかつ最大限の賃料かどうかになるので結果としていわゆる相場通りになるでしょう。(過去記事※借りる側と貸す側の賃料に対する考え) A社とB社のどちらかの申込書が正式なものと決定されてから物件オーナーに話を持っていくのですが、このような経緯があったことは貸す側として契約に至るべきかの判断材料の一つになりえると考えておりますので貸主の資産を管理している立場としては伝えるべき事ではないかと思います。(管理会社によっては違う考えかもしれませんが) その結果『少しでも安い契約金』を求めてこのような行為をおこなう借りたい側を貸したい側が『提案や内見などをおこなった不動産屋を無下に扱う、私利私欲が強い考えの方』つまり『不良な申込者の懸念あり』と判断することがあります。 その上で貸す側は『少しでも早い空室解消』を優先し「契約を進めてください」と言う事もありますし、「申し込みはありがたいけど、そんな方は住んでからもトラブルを起こしそうなので断ってください」ってなることもあります。いわゆる『オーナー審査落ち』ってやつです。審査落ちって言うのは理由を述べる必要が無いとされてますので山田さんは一方的に『審査落ち』と告げられるだけです。 ほとんどの方は自分のライフスタイルに一番合った物を相応の時間や物件数の中から選び抜いて申し込みを行っていると思います。審査落ちは借りたい方だけでなくお手伝いした不動産業者ともに金銭的価値にすると相当な損失でlose-lose(win-winの反対)です。一方で横取りしたB社は契約成立すれば利益が生まれ、もし横取りが要因で審査落ちとなった場合でもB社はA社が申し込みまで進めていたものを横取りしただけなのでほぼ損失はありません。A社とB社のどちらが審査を含め契約に向けて一生懸命仕事をするかは明白です。 仮にA社よりB社が契約金を10,000円値引きしてくれたとして、その値引きの為にこれまでの時間ロスと希望物件をあきらめるリスクを背負うのはすごくもったいない気がします。 チャンネル登録お願い致します
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2022年4月23日
そんな人はおりません!
かなり前の話です。 概要 弊社が募集元となっている物件にある不動産屋から入居申込書が届きました。ある不動産屋の事をA不動産と呼びましょう。 A不動産屋から頂いた入居申込書と契約人Bの身分証明書を基に入居審査を行い、契約に至りました。 ちなみに本物件は弊社が募集元となっておりますが、あくまで募集窓口であって申込書類を受け取っても右から左で入居審査自体は一切関わっておらず審査は貸主が独自に行っている物件です。もちろんアドバイスを求められれば助言を致しますが、コンサルティング依頼を受けているわけでは無いので自ら積極的にアドバイスを行う立場でもございません。 この案件の申込の詳細 A不動産屋から届いた入居申込書に書かれたA不動産屋の担当者はCという方です。そして契約人Bの勤め先はA不動産屋となっており勤務キャリアは1年となっておりました。 要件はA不動産屋の従業員である契約人B、その媒介担当者はA不動産屋の従業員Cであるため、契約人Bと担当者Cは同僚ということになる。 入居完了後のトラブル発生 契約人Bがお住まいになってから少し経った頃、貸主より弊社にアドバイスを求められました。 契約人Bの素行があまり良くなく近隣住人より度々クレームが入るが当人との連絡が付きにくいため勤務先へ連絡したところ、「そのような人物は当社に居たことはありません。」と言われたがこの場合はどうすればよいかと相談。 弊社のアドバイスとしては契約人Bに対し契約違反(詐称)で解除を求めるか、引き続き契約を続行するかは貸主が決めればよい。また契約書の媒介人にA不動産屋の捺印がなされているという事は担当者CはA不動産屋の関係者であることは間違いないのでA不動産屋に対し何らかの責任を負わせてみても良いのではとなりました。 申込書を受け取って弊社が感じた違和感 これが違和感というか全ての疑念の始まりといってもよいぐらい重大な事はA不動産屋に勤めているはずの契約人Bが部屋を契約するのに担当者Cがいる事。 A不動産屋がそれなりに大きな規模であれば部署の関係で契約人Bが賃貸借契約について素人同然である可能性はあります。しかしA不動産屋のホームページなどを見ても1~2店舗程度で営業している法人であり、この規模の不動産屋であればほぼ全員が最前線で仕事をしているため、自身の引っ越しの場合は契約人=担当者が当たり前で契約人Bに担当者Cが付くことは考えられない。別の言い方をすれば自社の従業員の引っ越しにいちいち別の担当者を付けることなどさせない、「自分でやれ!」となる。 なのでそもそも契約人BはA不動産屋に在籍していない可能性が高い。 弊社が審査に関わっていたのであれば当然この違和感が納得できるものでなければならない。 契約書類一式の中にあったありえないもの 募集窓口業務では契約書類一式の受け取りも行っています。契約書類一式とは契約書はもちろんの事、賃貸物件に必要な書類で書いた様々な書類も含まれます。本物件では必要書類に源泉徴収票のコピーがありました。 源泉徴収票ってどんなんか知ってはりますかね?年末辺りに今年はいくらの給与があって、所得税やらでいくらありましたって書いてあるやつ。 源泉徴収票の見本(国税庁より抜粋) A不動産屋から受け取った契約書類一式の中でこの源泉徴収票であり得ない事が起きました。コピーではなく原本を出してくれたのです。このような方はたまにいてますんで本人がもう原本は不要で良ければ別にかまいません。 でも今回はそうではありませんでした。源泉徴収票の見本では左右ほぼ同じように見えますが、大違いの場所があるのです。 大違いがある場所をアップにしてみましたがお分かりになりますでしょうか? なんでその原本を持ってるん⁉っていうのが送られてきたのです。 ヤバいやつですわ! A不動産屋が一番ヤバいと思たら↓をポチっと 浪速区暮らしチャンネル登録 契約者Bが一番ヤバいと思たら↓をポチっと 浪速区暮らしチャンネル登録 担当者Cが一番ヤバいと思たら↓をポチっと 浪速区暮らしチャンネル登録 全員悪人やと思たらポチっと↓ 浪速区暮らしチャンネル登録
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2021年9月23日
案内前の名刺
当社が募集元物件ではご案内前に担当者の名刺をメールにて送って頂いており、その後に案内方法(空室内に入る方法)を提示しております。正直手間です、案内していただく業者さんも手間やと思います。 ではなぜ送って頂くかというと・・・一番の理由はどこぞの誰かも分からない人間の出入りが簡単に出来てしまうのは空室であろうとも防犯面でマイナスと考えるからです。 空室に出入り出来たら何で防犯面でマイナスなん?盗るもんなんかないやん?と疑問に思う方もいらっしゃると思います。 過去には空室からベランダ伝いに隣室に侵入するといった事件もあるようです。そら玄関のカギをピッキングや破壊などで開錠するより、落下しないように気を付ければベランダから侵入する方が安全(?)です。他に、新築マンションでエアコンが大量に盗まれた事件もあります。 物件オーナーさんより信頼してお任せいただいている業務になりますので、手間であろうがより良い手法を行うべきって考えからです。もっと良いのは案内全てに立ち会う事でしょうが、そこまでするとコストがかかってしまいその転化が物件オーナーさん、ひいては借主さんにきます。その程度の金銭など気にされないような方が借りられる高級物件では行えますが、一般的な物件ではあまり現実的ではないかもしれません。 以前は電話で聞いてこられた業者さんに現地キーボックスの番号などを口頭で教えたりしてましたが、最近の業者さんは固定電話ではなく携帯電話でかけてくるので、本当にその業者の従業員なのか不明で口頭で教えるのは危険のため止めました。 案内して頂いている業者さんもこの手間を「この物件は空室管理をしっかり行い防犯対策をしているところで入居者も安心出来ますね!」ってお客さんへのアピール材料にしてみてはいかがでしょう。決めに持ってきてたらの話やけど! 余談 固定電話ではなく携帯電話でかけてくる業者さんって初耳の業者名さんで物件の場所と業者の住所がかけ離れてるのは何なんでしょう?そういうところはだいたい喋りも横柄ですし、何なら「どちら様?」って聞かな業者名も名乗りません。こんな業者がいるから不動産業界内で【賃貸屋】って蔑称されるんやないでしょうか。 また当店に鍵がある物件では名刺を持ってきてもらうのも過去に行ってましたが、業者さんから鍵を借りたいと依頼が入ったが手前に借りに来た業者さんがあまりにも返却が遅いので名刺の連絡先に電話したら「えっ?何の話ですか?」ってなって社内の別の者?が社内の別の者の名刺と名前を語って鍵を借りに来たって無茶苦茶な事もありましたね。なのでしばらくは従業者証を持ってきてって言うてたんですが、「なんですかそれ?」って言う業者もあったので止めました。それも携帯電話でかけてくる業者のところだけですけど。 従業者証明書⇒宅建業者に勤めてるなら勤務中は必ず持ち歩かなあかんもんです。ちゃんと決まった様式もあります。(画像は国土交通省のHPより)
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2019年11月11日
防火管理者
管理物件である問題が生じました。 その問題は今まで気づかんかったというのか、該当物件では当社の管轄外でもあったので分からんかったことです。 それより当社が不勉強だったというのが正しいのかもしれません。 記事を書いている今現在も完全に理解しているとは言い難いので書いてあることが間違いに気づいた方は教えて頂けると勉強になるので助かります。 その管理物件での当社の役割は 空室時の契約者募集並びに窓口契約前の審査契約時の書類事務手続き並びに引渡し退去時の立会い借主の家賃集金管理貸主と借主の意見調整 上記が請け負っている基本内容になっており、他は貸主が自ら対応しており当社の管轄外です。 経緯としてはその管理物件の一部が店舗となっており新しい契約者さんが入る事になり業種が飲食店となりました。 飲食店を開業する際には関係各所に様々な届け出が必要になります。 その中に消防署も含まれることがあり、新しい契約者さんも消防署に行かれました。 そして当社に相談に来られたっていう流れです。 契約者 「消防署に行ったところ、防火管理者が居ないという事で許可が出せないと言われたのですが。」 当社 「ん??どういうことでしょう?」 契約者 「自分達の部分は自分達でやりますが・・・ビルに防火管理者が居ないと言われました。」 当社 「一旦貸主に確認して追って連絡いたしますのでしばしお待ち頂けますか。 とやり取りが行われました。 まったく状況が分からんかったので消防署に聞きに行ってみようと思い、消防署に行ったところエレベーターで契約者さんとバッタリ! 契約者さんは帰るところでしたが担当していた消防署員を紹介して頂き、話をスムーズに伺うことが出来ました。 消防署 「契約者さんが開店される店舗に現地調査に行ったところ、開業許可を出すには防火管理者が必要で現在ビルにいない状況です。」 当社 「飲食店部分だけではなくビル一棟丸ごとで居ない、そして要るということですか?」 消防署 「契約者さんが先ほど取得の為、防火管理者講習を申込に来られまして、それで登録すれば開業許可は出せるのですが、ただそれでは契約者さんがビル一棟丸ごとの防火管理者として登録になってしまうのです。 当社 「それはちょっとおかしな状態になりますね、自身が立ち入れない部分など分からないし責任も持てませんよね、貸主に契約者さん以外の部分はどうされるか確認します。」 「もし貸主が防火責任者の資格があれば消防署への登録は店舗部分は契約者、その他は貸主といった事も可能ですか?」 消防署 「それは可能です、店舗の開業許可もビル一棟で契約者さんを含め誰かが登録してくれれば形式上可能です。」 当社 「防火管理者資格の者が一つの建物に登録したらその他の建物には登録できないといった専任制ではないですか?」 消防署 「一人で複数の防火責任者になれます。」 そして、貸主さんに聞いてみましたところ防火管理者の資格は持ってない。 またその他の部分は自身が防火管理者になるとのこと。 この防火管理者講習というのは甲と乙の二種類があるようですが違いはよく分からんので別で調べてもらうとして、講習の申込からおおよそ二週間後以降が講習日となっており、講習日数も二日間です。乙は一日でエエっぽい、知らんけど・・・ 難儀なことにこの貸主さんは殆ど日本におらず海外にいてます。 たまに日本に帰ってくるのですが二週間以上いるのが早くても来年早々。 そこまでは本当に申し訳ないですが店舗契約者さんが一棟の防火管理者という事に・・・ しかし常駐性が低い状態で防火管理者に・・・というのも法的にはクリアやとしても実質良いものかどないかと・・・ 今回のような事態に即時対応出来るようにする、また物件オーナーが遠方に住んでいるにも関わらず防火管理者に登録しているといった実質的に歪だとお考えの物件オーナーもいらっしゃると思います。 そういったニーズにも対応できるよう、講習を受けていつでも当社で防火管理者となれるようにしといた方がエエやろ!との判断で講習の申込をしました。 二日間でブラックコーヒー何本飲まなあかんやろ・・・ 令和元年11月26日 ゲッツしましたで! 裏面の防火管理者の責務を読むと分かるやろけど、何よりも大切な人命がかかってるから大変な重責やで! 生半可な気持ちでは勤まらんわ!! 仕事依頼待ってるで!!!
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2018年2月20日
水道管凍結&破裂
2018年2月上旬の大寒波で大阪市西成区で管理している連棟(長屋)で 水道管が凍結し破裂してしまうといった出来事がありました。 現地に行ってみると水がダダ漏れでさらに漏れた水が凍ってしまってます。 元栓を開けるとトタンの下から滝のように水が出てきます。 おそらくこの蛇口に通じている給水管だと思われます。 トタンから水が出てきています この蛇口につながる配管かと思われる 工事業者に来てもらい翌日には修理していただきましたが 当日は元栓を閉めるしか止める方法が無く、その日はお風呂はおろかトイレも水を使えないといった状態で ご入居者さんに大変煩わしい思いをさせてしまいました。 破裂箇所は蛇口につながっている部分のみでしたが、 入居者さんに聞くと寒い時期になるとトイレの水が出にくい時があるとの事でしたので おそらく凍りかけ(?)の時がまれに起こっていると推測されます。 工事業者に撮ってもらいプリントアウトしてもらった下の写真でわかりますかね? (順番は1.右上 2.左下 3.右下 4.左上) 蛇口に来ている配管の隣で真上に立ち上がっている配管がトイレに続いているものです。 トイレはまれに水を流すことになるので完全に凍りにくいとは思いますが 今後も若干の不安を残しながらひとまず終了となりました。