相続税の配偶者控除②

人が亡くなると同時に相続という法的な事象が生じます、その相続に関係あるはなし。

相続税を払わなくてよいかも⁉の特例制度

相続税の配偶者控除①の続き

特例っていうぐらいやから配偶者控除を適用させるには要件があります。

  • 隠ぺい又は仮装されていた財産は含まれない
  • 配偶者が遺産分割で実際に取得した正味の遺産額
  • 相続税申告書の提出
  • 配偶者である(〇〇は俺の嫁ってやつはあかんで!)

配偶者控除額はいくら?

配偶者控除を適用すれば実際に取得した正味の遺産が1億6000万円までやったら配偶者分の納税額は0円、もしくは1億6000万円を超えると法定相続分で計算してその分を控除してくれるんやで。
ちなみに正味の遺産ってのは実際に受け取った分やで、法定相続分ってのはあくまで法が決めた割合でそれを基に納税額を計算してるんやで。
そやから法定相続分は配偶者50%・子50%のパターンやとしても、実際の受け取りが配偶者80%・子20%ってのも別にOKやで!【相続ってナンボもらえるん参照】
んでその受け取りが80%やったとしてもその80%から控除してくれるんやで。すげーな

どんな計算になるかはこんな感じ

遺産総額2億円
相続人配偶者・子×2人
実際の取得額(相続割合)配偶者:1億6000万円(80%)・子:2000万円×2(10%×2)
基礎控除3000万円+600万円×3人=4800万円
課税相続分1億5200万円
法定相続分配偶者:7600万円(50%)・子:3800万円×2(25%×2) 計1億5200万円
法定相続の納税額(速算表を使用)配偶者の分:1580万円(50%)・子の分:560万円×2(25%×2) 計2700万円
実際の相続割合での納税額(納税割合)配偶者:2160万円(80%)・子:270万円×2(10%×2) 計2700万円
配偶者控除後の納税額配偶者:0円・子:270万円×2 計540万円 控除額2160万円
① 1億6000万円 > 法定相続分

このパターンやと配偶者の法定相続分は1億円やけど、1億6000万円の方を適用して2160万円の控除を受けてます。
子の分を見たら法定相続分貰ってたら3800万円から560万円の納税やったのが、2000万円貰って270万円の納税となります。
子の単発でみるともし法定相続分が2000万円だった場合は納税額が250万円やけど納税額は270万円なるから、3800万円の予定が貰えるもん減ってるし、減ったくせに払うもん増えとるがな!って思うかもしれません。
しかしファミリーとしてみたらかなり大きな節税効果ですね。

後、遺産総額がそもそも1億6000万円以下やったら配偶者100%、子0%にしたら配偶者控除後の納税額は配偶者0円、子0円ってなるで!
せやけど適用要件に申告はせなアカンってなってる気を付けてや!
基礎控除額以下(3000万円+600万円×法定相続人)やと申告不要のやつとは違うから間違えたらアカンで。

遺産総額4億円
相続人配偶者・子×2人
実際の取得額(相続割合)配偶者:2億円(50%)・子:1億円×2(25%×2)
基礎控除3000万円+600万円×3人=4800万円
課税相続分3億5200万円
法定相続分配偶者:1億7600万円・子:8800万円×2 計3億5200万円
法定相続の納税額(速算表を使用)配偶者の分:5340万円・子の分:1940万円×2 計9220万円
実際の相続割合での納税額(納税割合)配偶者:4610万円(50%)・子:2305万円×2(25%×2) 計9220万円
配偶者控除後の納税額配偶者:0円・子:2305万円×2 計4610万円 控除額4610万円
② 1億6000万円 < 法定相続分

このパターンは配偶者の取得遺産は1億6000万円を超えてるけど、法定相続分に収まってるから配偶者の納税額は0円でOKです。
配偶者の取得遺産が例え数千億円であろうとも法定相続分に収まっていれば納税額が0円っていうのはこの事です。

遺産総額10億円…③ (法定相続分:配偶者50%…② 子50%)
相続人配偶者・子×2人
実際の取得額(相続割合)配偶者:6億円(60%)・子:2億円×2(20%×2)
基礎控除3000万円+600万円×3人=4800万円
課税相続分9億5200万円
法定相続分配偶者:4億7600万円・子:2億3800万円×2 計9億5200万円
法定相続の納税額(速算表を使用)配偶者の分:1億9600万円・子の分:8010万円×2 計3億5620万円…①
実際の相続割合での納税額(納税割合)配偶者:2億1372万円(60%)・子:7124万円×2(20%×2) 計3億5620万円…①
配偶者控除後の納税額配偶者:3562万円・子:7124万円×2 計1億7810万円 ※控除額1億7810万円
③配偶者と子2人 法定相続分 < 実際の相続額

このパターンの計算がちょっとややこしいかもしれないですね。
※の控除額部分ですが①総納税額×②法定相続分or1億6000万円の多い方÷③遺産総額の計算した金額が控除額となります。
①3億5620万円×②5億÷③10億=1億7810万円
実際の納税額から配偶者控除額を引いた分:2億1372万円-1億7810万円=3562万円が配偶者の納税額となります。

遺産総額9億円…③ (法定相続分:配偶者3分の2…② 親3分の1)
相続人配偶者・親2人
実際の取得額(相続割合)配偶者:7億2000万円(80%)・親:9000万円(10%×2)
基礎控除3000万円+600万円×3人=4800万円
課税相続分8億5200万円
法定相続分配偶者:5億6800万円・親:1億4200万円×2 計8億5200万円
法定相続の納税額(速算表を使用)配偶者の分:2億4200万円・親の分:3980万円×2 計3億2160万円…①
実際の相続割合での納税額(納税割合)配偶者:2億5728万円(80%)・親:3216万円×2(10%×2) 計3億2160万円…①
配偶者控除後の納税額配偶者:4288万円・親:3216万円×2 計1億0720万円 ※控除額2億1440万円
④配偶者と親2人 法定相続分 < 実際の相続額

もし配偶者と被相続人の親2名やとすると
①3億2160万円×②6億円÷③9億円=2億1440万円…配偶者控除額
実際の納税額から配偶者控除額を引いた分:2億5728万円-2億1440万円=4288万円が配偶者の納税額となります。

結局どういう事?

お上が求める相続税の総額は法定相続分を基に計算するけど、実際に誰がいくら納税するかってのは遺産を受け取った割合で計算して払ってや!って事。
んで配偶者控除は実際に配偶者が払う分から控除したらええでって事!

これをふまえた上で相続税の配偶者控除③では配偶者控除は全ての場合で得なのかどうかの話をするわ。

基本用語集:続々追加予定

【あ】
姻族:配偶者の血族

【か】

【さ】
相続人:亡くなった人の財産を引き継ぐ権利のある人、法定相続人と呼ぶ
尊属:自分より上の血族、姻族

【た】
代襲相続人:被相続人の子が既に故人のため、代わりに相続する子の子(孫)みたいな感じ。同位扱い
嫡出子:婚姻関係にある男女から生まれた子
直系:自分のルーツ(ルーツってのは養親や養子含む)

【な】

【は】
配偶者:男性から見て妻、女性から見て夫を指す
被相続人:亡くなった人
卑属:自分より下の血族、姻族
傍系:自分のルーツの途中で枝分かれした血族
法定相続分:法的な相続の割合、あくまで基準

【ま】

【や】

【ら】

【わ】